【実践Linux12】マニュアルの使い方 manコマンド

Linuxにはコマンドの使い方を調べるためのオンラインマニュアルが含まれています。オンラインマニュアルを表示するためにはmanコマンドを使います。コマンドのオプションについて調べるためにはhelpオプションも使えます。helpオプションについては以下の記事で解説しています。

書式

man コマンド名

オプション

-k 検索単語

“検索単語”が含まれるエントリ一覧を表示します。

実行例

$ man ls
LS(1) LS(1)
名前
ls, dir, vdir - ディレクトリの中身をリスト表示する
書式
ls [OPTION]... [FILE]...
(略)
-l ファイルのモード・リンクの数・所有者名・グループ名・ (バイト単位
の) サイズ・タイムスタンプ・名前を (1 列形式で) 書き出す。デフォ
ルトでは、表示されるタイムスタンプは最終修正時刻である。オプショ
ン -c と -u のときは、他の 2 つのタイムスタンプを選択する。デ バ
イススペシャルファイルの場合、通例として、サイズを表示する場所が
デバイスのメジャー番号とマイナー番号に置き換えられる。
(略)

上記実行例ではlsコマンドのマニュアルを表示しています。

-lオプションでタイムスタンプなどの詳細情報を表示、-c、-uオプションでタイムスタンプの選択ができることなどがわかります。そのほかにも以下の項目があります。

説明

コマンドに関する説明

POSIX/GNUオプション

コマンドで利用可能なオプション。オプションの指定によってコマンドの動作を変えることができます。

関連項目

このコマンドに関連しているコマンドやほかの機能など。ここに列挙されている内容をmanコマンドで調べることもできます。

注意

このコマンドに関する注意事項やバグの報告先などが記されています。

セクションについて

lsのマニュアルを表示してみると、“LS(1)”という記述があると思います。これはlsコマンドのマニュアルがセクション1にあるという意味です。マニュアルのセクションとは、マニュアルの内容を分野ごとに分けたものです。セクションには番号がついており、以下のようになっています。

項目内容
1ユーザコマンド
2システムコール
3システムライブラリや関数
4デバイスやデバイスドライバ
5ファイルの形式
6ゲームやデモなど
7その他
8システム管理系のコマンド
9カーネルなどの情報

実習 セクション別にマニュアルを表示する

内容が複数のマニュアルに分かれている場合があります。今回はpasswdコマンドのマニュアルを表示し、別セクションのマニュアルを表示してみましょう。

$ man passwd
(略)
関連項目
group(5), passwd(5), shadow(5).

マニュアルを読み進めていくと、”関連項目”という部分があると思います。そこにpasswd(5)というマニュアルが存在することが記されています。これはセクション5にpasswdというエントリがあるので、それも参照できるということを意味しています。

qを押すとmanコマンドの実行を終了することができるので、一度終了させてから、セクション5のマニュアルを表示してみましょう。

$ man 5 passwd
PASSWD(5) File Formats and Conversions PASSWD(5)
NAME
passwd - the password file
(略)

manのあとにセクション番号を指定し、コマンド名を指定することで指定した番号のマニュアルを表示できます。

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