【実践Linux3】ファイルの移動 mvコマンドの使い方
Linuxにおいて、ファイルを移動させたいときに使うのがmv(MoVe)コマンドです。mvコマンドではファイルの移動だけでなく、名前の変更も行うことができます。
書式
mv 移動元ファイル 移動先ファイル
オプション
-i
処理を完了する前に確認を行わせます。ファイルを上書きする際などに-iオプションをつけておくことによって、誤って上書きコピーしてしまうリスクを減らすことができます。
-f
強制的に処理を実行させることができます。mvコマンドを実行する際、確認の問い合わせが行われることがありますが、fオプションを付与すると確認を無視し、強制的に処理を実行させることができます。
実行例
$ mv src-file dst-file
ファイルを別のディレクトリに移動
上記の実行例において、src-fileがファイル名で、dst-fileが既に存在するディレクトリの場合、src-fileファイルがdst-fileディレクトリの下に移動します。
ディレクトリを別のディレクトリに移動
src-fileがディレクトリ名で、dst-fileが既に存在するディレクトリの場合、src-fileディレクトリがdst-fileディレクトリの下に移動します。
ファイル名の変更
src-fileがファイル名で、dst-fileが存在しないファイル名の場合、src-fileファイルの名前をdst-fileに変更します。
ディレクトリ名の変更
src-fileがディレクトリ名で、dst-fileが存在しないディレクトリの場合、src-fileディレクトリの名前をdst-fileに変更します。
mvコマンドの実行
それでは実際にmvコマンドを使用していきます。
まずはファイル名の変更を行います。
$ ls -l
合計 44
-rw-r--r--. 1 tooyama tooyama 158 5 月 31 11:18 2012 hosts
-rw-r--r--. 1 tooyama tooyama 158 5 月 31 11:24 2012 hosts.newname
-rw-r--r--. 1 tooyama tooyama 158 5 月 31 11:24 2012 hosts.sametime
(略)
$ mv hosts.newname hosts.renew
$ ls -l
合計 44
-rw-r--r--. 1 tooyama tooyama 158 5 月 31 11:18 2012 hosts
-rw-r--r--. 1 tooyama tooyama 158 5 月 31 11:24 2012 hosts.renew
-rw-r--r--. 1 tooyama tooyama 158 5 月 31 11:24 2012 hosts.sametime
(略)
上記ではhosts.newnameの名前がhosts.renewに変更されました。
次にファイルを別のディレクトリに移動してみます。
$ mkdir test
$ mv hosts.renew test/
$ ls
hosts hosts.sametime test
(host.renew が移動されていることを確認)
$ ls test/
hosts.renew
上記ではmkdirコマンドによってtestディレクトリを作成し、hosts.renewファイルをtestディレクトリの下に移動しています。
まとめ
いかがでしたか?今回はファイルの移動やファイル名の変更に使えるmvコマンドの使い方を解説しました。
既にディレクトリが存在する場合はそのディレクトリの下に移動、存在しない場合はファイル名・ディレクトリ名の変更を行うことができます。